2014年10月15日水曜日

「人口学への招待」で少子化問題の大枠にトライ

こないだの会議で住んでる県の少子高齢化問題についてなんかしゃべんなきゃいけなかったのでちょい勉強。
以下ざくっと本の感想ログ。



人口学への招待―少子・高齢化はどこまで解明されたか (中公新書)










紙の本の発売:2007年08月
電子版発売日:2014年01月10日


概要
この本にも書かれているとおり、少子高齢化といってもその言葉が含む問題のジャンルは多岐にわたり複雑に絡み合っている。
それをひとつずつ解きほぐして解明するための手助けになるツールが「人口学」だと著者の河野稠果はいう。
本書の内容は少子化高齢化の問題についてというよりも、人口学の基礎とその歴史をおさらいする、いわば「人口学」の入門書。
そのため一般素人の私にはちょっとむずかしめだけど、まず大枠をおさえるには良いかなーと手にとってみた。



メモログ


・人口学の構造
人口学は「歴史」「経済」「社会」「生物」「政治」の5面からアプローチする。

・人口減少率の世界での格差
北ヨーロッパは低め、一方で南ヨーロッパ、東アジア諸国は高め


・授乳保育の期間と出生数に着目する
授乳哺育期間と出生数は地域、文化によって差異がある。
一般に授乳哺育の期間が短いほど早い排卵再開、次子妊娠につながる。

・結婚が成立する条件
①結婚の機会
②経済的な面での結婚のしやすさ
③結婚することへの圧力

・結婚について異性に求める条件の国際研究結果
男が女に対して…若さ、美貌
女が男に対して…経済力、将来性




人口学へのアプローチは多面的だけれど、少子高齢化の原因と考えられる解決策の道筋は大体定まってるみたい。
つまり「結婚する機会そのものがない(見合い結婚の減少含む)/経済的不安定/結婚することへの圧力が弱まっている」、くわえて結婚条件のミスマッチ。
とくにこれが顕著な地域に少子高齢化が多くみられる。わーうちの県ドンピシャ。

難しい数字やデータの解説は極力省いたということだけれども、研究結果や数字、データの根拠はちゃんと載ってる。各章の中から特に自分の知りたいと思う分野を絞って次の一冊を選べばいいんじゃないかな。


北ヨーロッパはなんで人口減少率が低いのか気になるなあ。
つぎここらへん読んでみようかなあ。





関連リンク:
少子高齢化について語るなら必読~『人口学への招待』
河野稠果著(評:小田嶋隆):日経ビジネスオンライン

少子高齢化について語るなら必読~『人口学への招待』 河野稠果著(評:小田嶋隆) ...


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